乳児健診は、赤ちゃんの成長と発達を定期的に確認し、健康状態や問題を早期に発見するための健診です。
日本では、母子保健法に基づいて自治体が実施しており、健康な成長を支えるための重要な機会になります。
検診のタイミングになると自治体から案内が届き、区役所や病院で検診を受けることになります。
お子さんの発達や子育てについて相談できる貴重な機会ではありますが、検診のタイミングや目的については詳しく認識されていない方も多いと思います。
この記事を読むことで乳幼児健診の項目や目的についての予備知識が得られるようになります。
乳児健診の目的
- 健康状態のチェック: 身長や体重、頭囲の測定など、赤ちゃんが成長曲線に沿って発達しているか確認します。
- 病気や発達障害の早期発見: 視覚や聴覚、運動発達などの発育状況を確認し、必要に応じて早期の介入や治療を行います。
- 育児相談の機会: 親が抱える不安や疑問に医師や保健師が答え、育児についてのアドバイスを提供します。
乳児健診のタイミング
一般的に、以下の時期に健診が行われますが、地域や医療機関によって多少異なることがあります。
- 1か月健診: 退院後最初の健診。新生児期から乳児期に移る段階で、体重の増加や授乳の様子、黄疸の消失などを確認します。
- 4か月健診: 首のすわりや手足の運動、視覚や聴覚の発達をチェックします。
- 6-7か月健診: 離乳食の進み具合や、座る力、手を使った動作などを確認します。
- 9-10か月健診: 立つ準備や歯の生え具合、社会的な反応などを見ます。
健診でチェックされる主なポイント
- 身体測定: 身長、体重、頭囲などを定期的に計測し、発育のペースを確認します。
- 運動発達のチェック: 首のすわり、寝返り、はいはい、つかまり立ちなどの発達段階が正常かを確認します。
- 視覚・聴覚の確認: 音に対する反応や、物を目で追う動作など、感覚機能の発達をチェックします。
- 栄養状態の確認: 授乳や離乳食の進み具合、栄養バランスについてもアドバイスが提供されます。
乳児健診の重要性
乳児健診は、単に病気や障害を見つけるだけでなく、健康な成長を確認するためにも重要な機会です。
病気や障害を早期発見することができればその分早く対応ができます。対応が早いほどに将来的なリスクを軽減することができる可能性があります。
また、親が感じている育児に関する疑問や悩みを相談できる場としても機能しています。
まとめ
乳児健診は、赤ちゃんの健康と発達を見守る大切なステップです。定期的な健診を通じて、子どもが健やかに成長できるよう、早期に問題を発見し、適切な対応を行うことが可能です。
また、親にとっても育児の安心感を得る重要な場となります。
引用文献
- 厚生労働省, 「母子保健に関する施策」.
- 日本小児科学会, 「乳幼児健診ガイドライン」.