乳幼児の運動発達

子どもの発達

生まれてすぐの赤ちゃんは寝るか起きて泣くかの繰り返しですが、少しずつ首が据わりハイハイやたっち、1歳頃にはあんよが徐々にできるようになっていきます。そしてその後も走る、でんぐり返し、ケンケンなど運動面の発達はどんどん進んでいきます。

振り替えるとあっという間に過ぎていく期間ですが、ご両親は「周りの子はハイハイできた」「あるけるようになっている」と周囲の子どもや兄弟と比較してお子さんの発達に不安を持つ方も多いのではないでしょうか。

「3~4ヶ月で首が据わる」「1歳前後で歩く」くらいの目安はご存知な方も多いと思いますが、各月齢や年齢の運動発達の目安を知っておくことは、ご両親にとって「お子さんの発達と一般的な発達を比較する材料」になります。

この記事を読むことで、乳幼児期の運動発達の特徴目安について理解することができます。

※以下の内容は、あくまで目安です。発達には個人差がありますので、不安な場合はお近くの病院や自治体にご相談いただくことをお勧めします。

運動発達の原則

まず初めに、乳幼児の運動発達には一定の順序に関する法則があります。この順序が大事で、1段2段飛ばしで発達が進んでいくことはほとんどありません。そのため、この原則を知っておけば、お子さまが次に獲得すべき運動能力やお子さまの身体の中で弱い部位が分かるようになります。

以下の内容は、お子さんのリハビリを担当する場合に、運動発達のイメージを持って頂くために親御さんにも必ずお伝えさせて頂く内容です。

頭部から足へ

乳幼児の発達は頭側から足方向に向けて進んでいきます。

首→体幹→骨盤→足と進んでいきます。そのため、まずは最初に【首据わり】から始まり、体幹がしっかりし始めると【寝返り】、骨盤周りがしっかりて【おすわり】ができるようになっていきます。

中枢から末梢へ

首や体幹など中枢(身体の真ん中)がしっかりしてくると、次に手や足など末梢に向けて発達が進んでいきます。手の発達も全てが一定に発達していくわけではなく、まずは肩周り→肘周り→手先へと少しずつ進みます。足も同様です。

粗大運動発達の目安

それでは次に月齢や年齢による粗大運動発達の目安についてまとめていきます。

粗大運動とは寝返る、座る、立つ、歩くといった大きな身体運動を伴う運動を指します。指先の器用さなどは含まれません。

先に記述した原則に沿って運動発達は進んでいきます。そのため、1歳頃までは発達に関する個人差はあまり大きくありません。しかし、ある程度の年齢になってくると【運動習慣】や【普段の身体を使った遊びの習慣】によって差が出始めます。

そのため以下に記述する目安ができていなくても、やみくもに焦ったり不安になる必要はありません。

新生児 自分で姿勢を変えることはありません

生後2〜3ヶ月 自分で首を動かしたり、うつ伏せにすると一瞬頭を浮かせる

生後3〜4ヶ月 首が座り、うつ伏せで頭を持ち上げる

生後5〜6ヶ月 寝返り

生後6〜7ヶ月 座らせてあげると、自分でお座りができるようになる

生後7〜9ヶ月 ずりばい、はいはい

生後9〜10ヶ月 つかまり立ち

生後10〜11ヶ月 つたい歩き、手放しで「たっち」

生後1歳 少しずつ手放しで歩き始める

生後1歳半〜 小走り

生後2歳〜 ボールを蹴る、両足でジャンプ

生後3歳〜 2〜3秒の片足立ち

生後4歳〜 片足でケンケン

生後4歳半〜 スキップ

まとめ

1.子どもの運動発達には一定の法則・順序がある。頭側→足側、中枢→末梢へ。

2.寝返りやおすわり等の獲得もある程度の順序がある。

3.子どもの運動発達の遅れが気になる場合は、一人で悩まずに相談しましょう。

関連記事

子どもに読み聞かせたい!おすすめの絵本5選
お子さんが少しずつ絵本に興味を持つようになってくると、「どんな本が読み聞かせにいいかな~」と悩む方も多いのではないでしょうか? この記事ではお子さんの読み聞かせにおすすめの絵本を5冊紹介していきたいと思います。 ご存じの物もあると思いますが...
幼児期から始める水泳のメリット
幼児期における水泳は、心身の発達に多くのメリットをもたらします。 研究や文献をもとに、水泳がこどもの成長に与える影響についてまとめたので、習い事を始める参考になれば幸いです。 1. 全身のバランスの取れた発達 幼児期の水泳は、全身を使う運動...
タイトルとURLをコピーしました