利き手とは?
利き手とは、日常生活の中で最も頻繁に使われる手のことを指します。
一般的に、右利き、左利き、両利きに分かれます。利き手の決定には遺伝的要因と環境的要因が影響を及ぼします。
「どっちの手でスプーンをもたせる練習をした方が良い?」などお子さんの利き手はどちらか気にならるご両親も多いのではないでしょうか。私が担当するお子さんの親御さんからも同様の質問を受けることがよくあります。
そこで、今回は利き手が決まる時期、利き手の影響などについてまとめていきたいと思います。
利き手が決まる時期
初期の兆候
生後数ヶ月から1歳半頃までは食事も手遊びも両手どちらも使うことが多い時期です。しかし赤ちゃんが左右の手を使う頻度に偏りが出始めることがあり、この時期は利き手の初期の兆候が見られることがあります。
2~3歳
この時期になると、子どもは日常の活動(おもちゃをつかむ、食事をする、絵を描くなど)で左右どちらか特定の手の使う頻度が増えてきます。利き手が明確に決まり始めるのはこの頃です。
稀にこの時期までに多く使用していた側と反対の手を使う頻度が増えてくるお子さんもいると言われています。
5歳
多くの子どもは5歳頃までに利き手が確定します。この年齢になると、利き手は日常生活のほとんどの活動で一貫して使われるようになります 。
利き手が決まる要因
遺伝的要因
利き手の決定には遺伝が大きく関与しています。親が右利きであれば、子どもも右利きになる可能性が高く、左利きの親からは左利きの子どもが生まれる確率が高くなります。
脳の発達
利き手は脳の片側の優位性に関連しています。右利きの人は左脳が、左利きの人は右脳が優位であることが一般的です。
環境要因
環境的な要因も利き手の決定に影響を与えることがあります。例えば、親や保育者が特定の手を使うように促すことが、利き手の決定に影響を及ぼすこともあります 。
利き手が脳に与える影響
学習と運動技能
利き手の発達は、学習や運動技能の発達に直接影響を与えることがあります。例えば、書字や絵画などの活動では、利き手のスキルが重要です。
社会的影響
社会的には、右利きの人が多数派であるため、左利きの子どもは一部の道具(はさみやノートなど)を使用する際に困難を感じることがあります。
しかし最近では左利き用のグッズも増えてきたため、左利きで極端に困ることは少ないと思います。
脳の発達
左右の利き手の違いは、脳の発達や機能に影響を与えることが示唆されています。右利きの人と左利きの人では、脳の構造や機能にわずかな違いが見られることがあると言われています。
まとめ
子どもの利き手は2歳から3歳頃に決まり始め、5歳頃にはほとんどの子どもが一貫した利き手を持つようになります。
遺伝的要因や環境的要因が利き手の決定に影響を与え、利き手の発達は子どもの学習や運動技能、さらには脳の発達にも関与しています。
親としては、子どもの利き手の自然な発達を尊重し、サポートすることが大切です。
参考文献
これらのリソースを参考に、さらに詳しい情報を取得し、実際の子育てに役立ててください。